カテゴリ: 口臭

抜歯当日最終補綴 1 Day oral treatment magic/Case presentation

抜歯をさせていただいたその日のうちに最終的なかぶせ物を仕上げ1日で治療が終わる症例です。

最新のブランパシステムによる、今までではなかった歯科の新しい治療法の取り組みです。

まずは百聞は一見に如かず、お写真をご覧くださいませ。

 

 いわゆる歯根破折です。

 歯根は残念ながら真っ2つに割れていました。抜歯しか選択肢はありませんでした。患者様は常にこの歯から発する口臭に悩まされておりました。

 

 歯をお抜きして、抜歯窩はきれいにします。
抜歯した歯の後方臼歯の銀歯を外し、虫歯の治療をします。

DSC_0233 光学印象ののちCAD/CAMをしました。使用するセラミックスはe.max CADというこのようなケースにおいて世界で最も優れたオールセラミックスです。

DSC_0223 抜歯直後の創面にはテルプラグというコラーゲンを貼付しています。この後虫歯の治療も同時に行いました。

DSC_0239 抜歯当日に仕上がりました。

 

DSC_0032 数週間後にはご覧のようにどこが歯根のない歯なのかわからないほど自然に歯茎も仕上がります。

 

メリットについて列挙してみます。

〈患者様が直接感じていただけるメリット〉

・患者様は抜歯した日に歯がある状態でご帰宅いただけます。
・抜歯時に使用する局所麻酔薬で虫歯治療も同時に可能です。使用薬剤は少ないほうが薬物侵襲は軽減できます。
・数週間にも及ぶことが常となる従来の歯科治療法による仮歯の煩わしさは皆無となります。患者様への治療期間中の食事制限や歯磨き制限がなくなります。
・後日かみ合わせや歯磨きのためのチェックは行いますが、治療は1日のみで終了です。
歯医者への行き帰りや、待合室で過ごす無駄な時間が軽減できます。etc.

〈実は医学的にはさらに大きなメリットを見出しています。〉

・抜歯窩を即日に封鎖することで、創面の保護、既存歯肉や歯槽骨の保全。ひいては、歯肉のセラミックスによる速やかなクリーピングに伴う非常に適合した歯肉形態や、抜歯窩への健全歯槽骨の骨添加の促進が見込まれます。
・抜歯窩にかかるダミーになる歯はオベイドポンティックを付与しています。将来にわたって歯肉とブリッジの間の隙間はできません。
・仮歯装着期間中のコンタミネーションや咬合の変化する危険性に対し、即日対応によりコンタミネーション〈歯の汚れとかのことです)や皇后の変化を最小にすることができます。

 

現在このような1日歯科治療が行える歯医者さんは世界でもわずかだとは思います。
私たちはこのような安全で革新的な歯科治療の開発を使命としています。

カウンセリングは無料で行わさていただいております。月曜から日曜日まで定休日はございません。まずはお気軽にご相談くださいませ。

 

 

 

 カテゴリ:1日歯科治療, 3Dデジタル歯科, オールセラミックス, セラミックス, むし歯, 光学印象(口腔スキャン), 口臭, 審美歯科, 症例集, 通わなくてもいい歯医者 ブランパ銀座

口臭の原因と対策

口臭の原因、それを正しく理解して予防している人はどれほどいるのでしょうか。今回は、我々歯科医が普段患者さんにお話ししている内容をご紹介いたします。口臭の原因を正しく理解し、しっかりとした予防で、健康で素敵な笑顔を手に入れましょう。

まず、口臭のほとんどが口の中の気体が原因であることが明らかにされています。口の中で生息している嫌気性細菌が、唾液、血液、古くなった細胞或いは食べカスに含まれるタンパク質などを分解して、臭いの元である硫化水素、メチルメルカプタン及びジメチルサルファイドと呼ばれる揮発性硫黄化合物を産生することにより、口臭が生じてしまいます。口臭は、揮発性硫黄化合物を増やす原因により生理的なものによる口臭と病気などの原因により発せられる口臭との二通りに分かれます。

普段は唾液の抗菌作用によって、口臭もおさえられていますが、実は誰にでも口の臭いはあります。そして起床時、空腹時や緊張時には唾液の分泌量が減るため、細菌が増殖しいつもより口臭が強く感じらます。

では、どうすれば口臭は減少していくのか。ここからはすぐにでもできる口臭予防法を説明しますので、ぜひお試しください。

生理的な原因による口臭予防。

口臭の原因には唾液の分泌量が関わってきます。唾液の分泌量が少ないと、細菌が増殖して口の中が不潔になり、口臭が発生します。すなわち口臭の予防・対策に唾液分泌はきわめて重要なのです。
唾液を多く出すためには、リラックスした環境づくりが大事です。自律神経の働きにより、緊張すると唾液分泌が減り、リラックス状態のときは唾液が出やすくなります。緊張して口が渇く時は、誰でも経験のあることでしょう。気付いた時は肩の力を抜いて、深呼吸してみましょう。またお水を少し飲んで、お口の渇きを潤すことも大事なことです。その他にも、よく噛んでお食事をしたり、お口の中を刺激してみることによって唾液の分泌量は増えていきます。
そして、生理的な口臭の予防のためには、歯磨きやデンタルフロスに加えて舌みがきによる舌苔(ぜったい)除去を行い、舌を清潔に保ちましょう。舌清掃は、専用の舌ブラシを必ず使ってください。歯ブラシで舌をみがくと、舌の表面にたくさんある舌乳頭という突起がちぎれ、微量ですが出血することがあります。口臭の原因菌は、血液中のタンパク質が大好物ですから、微量な出血でも口臭の原因になる可能性があります。せっかくお掃除しても、逆効果になってしまいます。

病気などの原因による口臭予防。

主な原因疾患としては、歯周病と大きな虫歯が挙げられます。
歯周病の原因菌の多くが、歯周ポケットに潜んで、唾液、血液あるいは食べカスに含まれるタンパク質などを分解して口臭を発生します。歯周病はほとんど痛みもなく進行していきます。したがって、少しでも臭いがすると思ったら一度歯科医院を受診して歯周病の検査を受け、治療を受けることをお勧めします。

続けて、虫歯になった場合、虫歯が進行して歯にポッカリ開いてしまった大穴に食べカスは詰まりやすくなり、このような部分は歯磨きをしてもなかなかうまく磨くことができないため、口腔内の細菌が発酵して口臭を放ちます。そういった時は、歯医者さんで検診を受け、適切な治療を開始してください。
その他にも、銀歯にする時に虫歯の部分を取りきれていないと、銀歯の中がまた虫歯になってしまいます。でも、それだけが原因ではなく、虫歯菌にとっては、歯と銀歯(かぶせもの)の境目も大きな溝のようなものです。きちんとはまり込んでいるようでも、境目はあります。そこから虫歯菌が入り込んでも、中の歯を虫歯にしてしまいます。銀歯の中が虫歯になれば、歯磨きなどでは掃除できないので、強い口臭が出てしまいます。そういった際も、歯医者さんでしっかり虫歯を除去することが大事です。

口臭は気になるけれども自分ではなかなか気づきにくいものです。原因の大半はお口の問題が影響しています。今歯科医院では、色々な口臭予防グッズや口臭の原因菌を特定するだけの唾液検査を行っている所もあり、歯医者も口臭に関してはたいへん重要視しています。気になったら、自己判断せず、かかりつけの歯医者さんにまずは診査・診断してもらいましょう。

 カテゴリ:口臭, 未分類 and tagged , , , ,

歯やお口のクレンジング

pixta_7021250_S

 

歯を磨くことやお口の中の粘膜などを綺麗にすることをブラッシング brushingやポリッシング polishing、あるいはウォシング washingといいますね。

本日は歯の表面を磨いたり歯ブラシ掛けたり、うがい薬で洗浄したりするだけに留まらない、歯の深層までを綺麗にするトゥースクレンジング teeth cleansingについてご紹介いたします。

 

pixta_7056250_M (1)

歯は身体から外界に突き出した身体の中の唯一の硬組織です。どういうことかというと、骨は皮膚に必ず覆われており直接触れることはできませんね。それに対して同じ身体由来の硬組織である歯は生後6か月頃より歯茎を突き破り口腔内に萌出してきます。

世の中には象の牙やサイの角を珍重し、磨き上げる趣味もあるようですが、ご自身の歯をいかがなさっていらっしゃいますか?

昨今は口腔衛生習慣の向上に伴い歯ブラシやマウスウォッシュを常に心掛けていらっしゃる方も多く見受けられます。大変すばらしいことですね。

でもいかがですか、やはり象牙の渋みと同じようにあなたの歯も年月とともに白さが少しずつくすんできてはいませんか?

歯や象牙などは無機質の結晶体です。エナメル質の組成の重量比では96%が無機質で残りが水分と有機質です。無機質の大部分はリンとカルシウムの結晶体のリン酸カルシウムです。結晶体には隙間があります、マトリクスといわれている結晶間のわずかな隙間には様々な物質が侵入可能です。もちろん色の付いた物質が侵入すれば着色します。その隙間は深部まで存在するわけで、表面を磨くだけではなかなか取れないくすみとなってしまうわけです。

Image1

そこで歯のエナメル質の結晶間にも染み入れる薬剤を用いて、歯の中のくすみまで綺麗にする手段が必要になります。これが当院で行う歯のクレンジングです。簡単に種明かしをさせていただくと過酸化水素を使用いたします。ただし、ただ過酸化水素の液体をお口の中に塗布するだけではクレンジングは不充分です。少しの時間歯の表面から深部に浸透させるテクニックが必要です。もちろん歯茎などの軟組織を保護しなければいけません。是非これらの可能な専門医院での施術を心掛けてくださいね。

この歯のクレンジングを行うと、歯の表面がツルツルすることはもちろん、歯のくすみが消えて、白く輝きのある歯に復元できます。歯の内部の臭素も取れるとして考えています。当院では半年に1度くらいの頻度でメンテナンスを兼ねて行わせていただいております。費用はおよそ1時間の施術時間で¥15,000-(税別)です。

主にクレンジングの必要な前歯中心の施術になります。簡単なステイン落とし(ポリッシング)を行ってから薬剤の貼付を行います。施術中は転寝いただいてもかまいません。むしろ転寝(うたたね)していただけるほど心地よいんです。

現在の国民皆健康保険では歯の予防はできません。疾病保険ですので「歯周病」という病名をレセプトに付けられて歯石をガリガと歯の表面と一緒に削り取られているわけです。それに対して本来の歯のクレンジングはとても優しいのです。まだ新しい概念ですが、口腔の疾病を患う前に予防を気持ちよく受ける習慣をつけていただきたいです、是非お試しくださいませ。

白い歯と口臭のないお口元はきっとあなたの笑顔の役立ちます。屈託のないあなたの笑顔はきっと素敵なあなたの生き方にリンクしていきますね。今日は歯のクレンジングの説明でした。ちょっと商売人風の宣伝になりましたが、是非お試しいただきたくて今日はこのことをしたためました。また懲りずにお付き合いくださいね。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。 ブランパ歯科医師 山内浩司

D4S_3681

 

 カテゴリ:予防, 口臭, 審美歯科

銀歯と口臭の3つの関係性

みなさまのお口の中にも銀歯はございませんか?

 

お口の中の銀歯は、昭和36年に施行された国民皆保険制度で認められた虫歯や欠損歯への修復物材料として広く日本では施術されてきました。虫歯を作ってしまったご経験のある方ならばお世話になっている方も多くおいでになるはずですね。

 

さて今回は、この銀歯とお口からの嫌な臭いの口臭との関係について考えてみましょう。

 

そもそもこの銀歯は何でできているのかご存知ですか?

 

この銀歯の材料は銀合金です。おおよそ銀が56%、金が12%、パラジウムが20%、その他銅や亜鉛や錫といった異種金属による合金です。

金やパラジウムといった貴金属も含まれていること、ご存知でしたか?

銀だけではすぐに酸化して黒ずんでしまいますね。それをこれらの貴金属が安定にしてくれているのです。もちろん金でも金属アレルギーを発症される方がいることがわかっている現在では、金属アレルギーの方にはとてもリスキーな材料でもあります。

但し今回は、金属アレルギーの問題点ではなくて、口臭に対する問題点を列記してみたいと考えています。

metal

 

そもそも口臭の実態はなんでしょう?

 

20150910_163058

 

口臭の元は硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドと呼ばれる揮発性硫黄化合物という物質が原因で口臭が生じます。これらはみがき残してしまった食べかすや歯や舌への付着物に、唾液などの体液中のたんぱく質と反応して生まれます。

また、虫歯や歯周病といった疾患の原因菌である細菌から来る腐敗臭などです。

 

 

 

銀歯と口臭の関係性 (1)【歯科用セメントの溶出】

 

銀歯は虫歯などの感染歯質を削除した後の修復や、欠損部を補うためのブリッジのために使用されます。その銀歯は、残った歯の質、残存歯質とくっ付けて使用できるようになります。そこで、歯と金属を接着したいのですが、現在この2つの物質間を充分に接着できる材料がなく、歯科用のセメントで、銀歯と歯の間の隙間を埋めてくっ付けています。

みなさまもお耳に入れたこともあるかと存じますが、宇部や徳山といった、いわゆる建築や土木に使われるセメントメーカーがセメントを歯科用にして使われています。

液体と粉末を混ぜ合わせたセメントは、やがてお口の中の唾液や水分によって溶けてしまいます。溶けてしまった隙間には、唾液や食べかす、様々な細菌の温床となり、口臭の発生を促す口臭発生器になってしまいます。

現在はセラミックスを歯質と接着できる表面処理が施せるようになり、銀歯をオールセラミックスに置換していくことにより解決することができます。レジンという歯科材料は水分を吸収してしまう性質のため、やはり口臭の温床になり得る可能性があるため、今回の口臭の解決策にはあえて加えませんでした。

 

 

銀歯と口臭の関係性 (2)【二次齲蝕】

 

前項で、銀歯と歯質の間に隙間ができるとお伝えいたしましたが、その隙間に汚れがたまり、それを栄養として細菌が繁殖し、それ自体から口臭がすることも事実です。

そこにはもう一つ大きな問題がこの銀歯の問題点に潜んでいます。それは二次齲蝕と呼ばれる虫歯の話しです。銀歯はそもそも虫歯を削った後に詰められています。その削った歯の質と銀歯の間のセメントが溶けてしまい隙間ができるわけです。そこへ侵入する食べかすなどの汚れはばい菌のかっこうの餌場です。この歯ブラシや唾液の自浄作用が充分に届かない閉鎖的な環境の中で細菌は大いに活動するわけです。そして彼らはとても強い酸を産出します。私たちの歯質はpH5以下になってくると、歯の象牙質自体が溶け出します。これが新たな虫歯です。すでに一度は削られた歯質に再び虫歯ができることを二次カリエスといいます。虫歯と細菌と食べかすなどの汚れが合いまみえるこの環境、当然臭いが発生します。

またこの口臭はたちが悪いといえます。なにしろ等角するその銀歯を外さないと消せないのですから。歯医者さんの協力が必要ですね。

 

 

銀歯と口臭の関係性(3)【プラークの吸着】

 

銀歯は合金です。これは前述致しました。合金には蓄電作用があり、イオン化傾向により様々な分子を寄せ付ける性質があります。特にマイナスのイオンが帯電するのです。ゆえに銀歯の周囲には様々なものが付着し易いのです。プラークと呼ばれる歯垢が、セラミックスによる修復物の約10倍も吸着しているというデータがあるほどです。

歯の表面の汚れもまた口臭の原因になります。また歯茎に近いこの部分の汚れは歯周病の原因にもなり得ますね。歯周病による口臭の一つの原因になるのです。また、たんぱく質と結合することにより粘りの強いプラークは、口腔内環境に広がり、舌上でさらに増殖すると、強い口臭も起こります。

 

いかがでしたか、銀歯は便利な歯の修復物として国のお墨付きを約50年以上も維持してきました。しかし、昨今の様々な材料や術式の進歩によって欠点も指摘されてきました。その一つが口臭です、というお話しでした。最後までお読みいただきありがとうございました。(ブランパ 歯科医師 山内浩司)

 

 

 

 

 カテゴリ:口臭, 銀歯